コラム
テレワーク導入はスモールスタートで
カテゴリー:働き方改革
2018年03月15日
このコラムの「ワーケーション時代到来?」で少し触れた『テレワーク』について書いてみたいと思います。
テレワークを考えるときには、働き方そのものについて、またそれを実現するための環境(主にIT)の整備を検討していく必要があります。
働き方を考えて、そこからそれに必要なIT環境を検討して・・・と考えていくのが正しそうなのですが、難しいことを考えて用意周到に計画して・・・というよりは、あまり悩まずにまずは少人数でトライアル的にやってみるのが良いと思います。
VPN(インターネットを活用して自社ネットワークに安全にアクセスする方法)装置などを使い、自宅のPCなどから自席のPCにリモートデスクトップ(WindowsPCの遠隔操作)をするのが簡単です。最近は装置を使わないVPNツールなどもありますし、月額いくらのクラウドサービスもあったりします。
こういうものを使うと、会社の自席以外の場所から、さも自席にいるような感覚で仕事ができます。私も前職ではよく使っていました。新幹線の中でも、出張先のホテルでも。とても便利です。
そうすると、他の人とコミュニケーションをするときはどうしよう、とか会議はどうやって参加するの?などいろいろな働きづらいポイントが出てくると思いますので、それに合わせたツールを順次試していくと良いと思います。今は安価で使いやすいツールが多くあります。
またこのテレワークは最初は自宅ではなく「社内」でやってみるのが良いと思います。
社内にいますので大きな影響はでませんし、リアルコミュニケーションをとらずにどのように仕事ができるかの小実験ができます。
一般的には、データの入力作業や資料作成、プログラミングなど社員が単独で取り組む作業が向いていると言われていますが、社内にどういう仕事の種類があって、どういうものがテレワーク向きなのかをこの実験を通して析します。
そうすると、おおよそテレワークのイメージ、メリットなどが見えてくると思います。その後にこの働き方をするにあたり制度上必要なこと、また整えなければならないIT環境にかかる費用などを見積もった上で、社内論議を進めていくのが良いでしょう。
話を進めていると必ず抵抗勢力(多くの場合は管理職)が出てきますが、説得させるための資料を準備するよりも、この方たちに先にテレワーク体験をしていただくのが一番の効果があります。管理職の方は部下が「仕事をさぼらないか」が心配になるわけですが、働いている姿を見られない状態で成果をアピールするには結果を出さなくてはならない、もしくはマメに報告をしていく必要がある、ということで案外サボれないものだと分かると思います。
それでも心配な場合は、在籍確認ができるソフトウェアや、パソコンの画面キャプチャをするようなものもあります。操作画面まで監視する必要があるのであればテレワーク導入の意義があまりなくなってくるようにも思いますが・・・。
さておき、昔からあったテレワークという言葉、最近になって注目されてきたのは、少子高齢化で労働者不足が進む中、働けるけれども働きづらかった、子育て世代のお母さん、高齢者の方、障害を持つ方にもっと活躍してもらいたい(働けるのであれば働いてもらわないと日本は成り立たない)という背景があるからです。こう書くと国の施策に流されるみたいですが、働く側としても通勤時間が減少し、空いた時間を有効活用できるのは大変ありがたいことです。
小さな会社でもできます、というよりむしろ小さな会社の方がやりやすいと思います。採用が年々厳しくなってきている中で、こういう取り組みは以前よりも評価されると思いますし、検討をされてみてはいかがでしょうか。
Google Telework Loungeというものが東京・六本木にオープンしています。テレワークを体験できる場所です。
https://www.womenwill.com/japan/googletelework
私はまだ行ったことがありませんが、近いうちに訪問してみようと思っています。
弊所では、働き方改革を進めるためのIT製品や、就業規則の新規作成、変更などを含めた総合的なご提案が可能です。合致する助成金などがありましたら合わせてご提案いたしますので、もし少しでもご興味がありましたらお気軽にご相談下さい。
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